2006年・第6回の中井耐久も、本当に、盛り上がりのある6時間になりました。 みっちーの、KSR@通称「チビ号」は、既に山梨の4耐や、中井の5耐、他、何時間もの練習走行を走り尽くした・・、言うなれば「終わったエンジン」(^^;
本来なら、OHした方が、良かったのかもしれないけれど、「余計なお金は掛けないで、有る物で頑張る」・・と、いうのがチーム方針だったので・・、エンジン自体は現状のまま、ファイナルで少し誤魔化したのでした。
チームのコソ練会議にて、勝てるポテンシャルが無い事は、既に把握。 トップ2チームとは、全く相手にならないので、「どうにか3位に食い込もう!」が、チーム目標になりました。
走行順は、「しもべ君→みっちー→女王様→(給油)→みっちー→女王様→しもべ君」 競り合いに強い、しもべ君が、最初と最後を担当し、抜くのが苦手な女王様は、走行車両が最も少ない時間帯。 そして、その間をみっちーが繋ぐ戦略です。
レース2日前に、ようやく仕上がったチビ号は、3人で練習した時とは、セッティングが違う為、とりあえず、しもべ君と女王様に乗ってもらい、みっちーは、2人の走りを見守る事に。
しかし、どうも思う様にタイムが伸びない・・。 スタートライダーの、しもべ君も、不本意ながら予選タイムは、23秒767。 11チーム中8位、というポジションで、レースが始まったのでした。
スタートの、ポールポジションをゲットしたのは、今年、6耐初参戦@ミニバイクのエキスパート・ジム屋の乗る、「NSR80」 坂下からのグリッドに付き、さぁ!スタート!!
しかーし、ギャラリーからは死角になってて、見えなかったエリアにて、そのNSRが大転倒!! どうやら、スタートでウィリーし、着地後、失速・・。 そこを追突された模様・・。 状況把握ができないまま、本部に届いた情報は、「赤いKSRが、99番のNSRに追突して、NSRが転倒。5番チームもその巻き添えになり、大幅に順位を落とした」
赤いKSRって・・?! えっ?? まさかウチ?? 確かにレース前、「何でもやりますよー。ケリとか追突とか、ちょう得意です」と、豪語していた、しもべ君。 「それだけは、絶対やるな!!」と、きつく言っておいたのに、まさか、本当にやっちゃったの???
結局、転んだNSRは、1周もする事なく、そのままピットイン。 致命傷を負ったマシンは、その後も度々ピットに入り、戦線離脱したのでした。
「何か、うちのが追突したみたいで・・ごめんなさい。。」 99番チームの人に、謝りに行ったみっちーでした・・が、実は、その後の写真判定で、追突したのは、しもべ君では無かった事が、判明しました。 ・・・全く、普段からそういう事してるから、真っ先に疑われるんでしょーに。 あ~、びっくりした。
レースになると、強さを発揮する、しもべ君は、トップチームと1周差にて3位をキープし、みっちーに交代。 しかし、みっちー、ここの所の疲れが祟り、思う様に体が動かず、周りのペースに付いて行けない・・。
その上、、何か左足が、、、??変? 幾ら探しても、「足の置き場」が無いんですよぉー! そうです。 左のステップが無くなっていたのでした。
結局、みっちーは、23秒後半タイムしか出せず、5番@ぶん様に、あっさり抜かれ、順位を4位、5位と落とし・・・、第3ライダー@女王様に、バトンタッチ。 この辺りから、1回目の給油に入るチームが出て来て、表示される順位は、上下が激しく入れ代わりを見せるのでした。
チビ号の最大の強みは、燃費の良さ。 3時間以上は余裕で走れてしまうので、給油のピットインは、全員が1回目の給油が終わって、給油エリアが空いてから・・って、決めていました。
・・・だって、「給油エリアが混んでいる時間」=「走行台数の少ない時間」だから、この時間に稼いでおかなきゃ、損するもんね。 ひ弱なチームには、ひ弱なチームなりの、「勝つ為のノウハウ」があるんです。
既に給油の終わったチーム、そして2回目が必要なチーム。 しもべ君が、トップチームの週回数を数えながら、密かに計算を始めました。 「もしかしたら、イケますよ!・・いや、多分イケる!」 3位は確実。 もしかしたら2位も有り得る!・・って。 でも、その為には必要な事がある・・って。
そうです。。 みっちーに、もっとペースを上げる様に!との、指令が下ったのでした。 せめて、23秒前半に持って行く様に・・と。
そこで、サインの指令の色の打ち合わせ。 タイムが23秒台後半で、「もっと頑張れ!」という場合には「ピンク」を出して、23秒台前半になり、合格点がもらえたら「緑」を出す・・というルールを決め、みっちー、給油後、2本目の走行へと突入~。
走り始めて暫くすると、しもべ君がサインを伝えに出てきました。 「ピンク出されたら、どうしよう・・」 まるで、試験の合格発表でも見る気分で、ドキドキしながら走っていると、出されたサインは・・・・「緑」♪ 良かったぁ~~~。
みっちーは、結局23秒1が、いっぱいいっぱいでしたが、女王様は、ベスト22秒9を出してくれました♪ チームの順位も、予定通り、3位安泰。 1位の、44番@賢明号とは、18周も差があるので、論外だけど、2位チーム@01番との差は、僅か1周。 これは、逆転の可能性大?! 2位になれちゃうかも??♪ ・・って事で、今度は、しもべ君に出す、色のサインの打ち合わせです。
追いつくまでは「頑張って走れ!」の「ピンク」を出して、順位を上げたら、「OK」の「緑」のサイン。 ・・そう、これ以外の事は、必要なかったはず・・なんです。
残り、1時間10分の時点で、しもべ君、最後のコースイン。 その直後・・、何と!44番@賢明号がエンジントラブル! 一斉に、パドックに広がる笑いの渦。。 刻々と、周回差が減る44番。 2位@01番とのタイム差を縮める、しもべ君!
44番が、トップを脱落する瞬間と・・、しもべ君が、2位に浮上する瞬間・・。 それは偶然にも、全く同じタイミングで訪れたのでした。 3位から、いきなり、「1位」になったんです!!
とりあえず、順位を上げた・・という事で「緑」を提示。 「あ~、これで2位確実じゃん。俺、頑張ったよなぁ~。誉められちゃうかな~。」などと、のん気な事を考えた、しもべ君は、完全余裕モードに入り、走りを楽しんでいました。しかし、間もなく賢明号が、復活をしてコースイン! 周回差は、僅か3周!!
走り出されてしまっては、追い付かれるのは時間の問題! 慌ててみっちーは、「頑張って走れ!」の「ピンク」ボードを、出したのでした。 しかーし、いきなりの指令に、「???」状態の、しもべ君。 賢明号に、あっさり抜かれてしまいます。
残り時間20分、そして2周差。 必死に走れば、もしかしたら逃げ切れるかも・・! そこで、ピンクのボードの上に「44」と書き込んで、「ライバルは44番、抜かれない様に頑張って走れ!」と・・・、そう、送った「つもり」でした。
なのに、なのに、またしても、みっちーの目の前@最終コーナーで、あっさりと賢明号に道を譲るしもべ君・・。 あと、1周しか残ってないじゃん!!!
しかも、目の前には、5番と10番が、バトルしていて、ちっとも前に進めません!! そこで、みっちーは5番と10番のチームの皆さんに、お願いをしました。 「えっと、、すぐ後ろで、1位と2位が競ってますので、進路を譲る様、言って下さい。」
しかーし、タチの悪い両チームは、みっちーの懇願に耳を貸すどころか、「イェ~~イ、ブロックしろぉ~」「抜かせるなぁ~」・・と、煽る始末。 「ねぇねぇ、お願いだから、進路譲って頂戴よーーぉ」
そして、2台をかわす頃には、賢明号は、しもべ君を捕らえ始めていたのでした。
そうなんです。 1位なんて、全くの「想定外」だから、その時のサインを決めていなかった・・。 計算通りに、展開してきたレースでしたが、唯一の「誤算」は、まさにそこでした。
終了5分前・・・ 賢明号は、もう真後ろに・・。
坂下で並んだ2台、本当は優勝争いしているのに、
しもべ君 「あ~、お宅のマシンにはうちは敵いませんから、どうぞ先に行って下さい」
44番 「えー、譲ってもらってちゃっていいんですかー?」
遠慮気味に前にでる、賢明号。 一斉に盛り上がるギャラリー。
しかし、再度坂下にて、賢明号がしもべ君に道を譲る・・
「やっぱり、先に行っていいですよー。 そっちが、1位なんだからー。」 再度、順位が入れ代わり、盛り上がるギャラリー。
そしてまた坂下で・・
しもべ君 「何か・・44番、ピットで呼ばれてるみたいですよー。 行った方がいいんじゃないですかー。」
こうして、1位を、惜しげも無く譲ってしまったのでした。
別に、2位でいいんだよ。 だって、もともと、3位狙いだったんだから。 あのマシンで2位だなんて、上出来だよ。
でもね・・、どうせだったら、最後の最後まで逃げ回って、ギャラリー沸かせて、チェッカーフラッグを目前に、逆転される~っていうオチが、「しもべ」としての、あなたの最大の任務でしょ~に! 「必死で走れ!」って、あれ程サイン出してたでしょぉ~!! 44番の選手の方が、私の期待をよっぽど正確に把握しているじゃないの~~っ。
もぉ、、おばかっ! せっかく最後に、一番の盛り上がりの場が作れたのに、譲っちゃったら、台無しじゃん!!
・・という事で、ゴールして来た、「しもべ君」という、
新たな名前が付けられたのでした。
優勝 44番 賢明レーシンゲ 892周
2位 7番 女王様&しもべ 892周 +7.417秒
そうです。 その差、僅か7秒・・。
当分、コレで笑えそうです。
毎年毎年、参戦していた「賢明号」も、第6回にして初優勝! ベストタイムは、21秒785。 去年までは、22秒台だったのに、またしても、一気に更新しちゃいました。
ちなみに、チビ号のベストタイムは、22秒789。 トップとは1秒以上、差がある中で、よく、6時間も頑張ったなぁ~>チビ号 そして、チームのみんな。 ありがとう♪
でも、来年はエンジン速くして頑張ろう~っと♪
コメント
違いますよ~。1位をフイにした事は、台無しの理由には含まれません。
だって、2位の賞品@いろは堂の「おやき」が食べたかったんだもん♪
優勝してタイヤ貰っても、しもべ君の腹の足しにはならないでしょうし(笑)
トロフィー預かっても、置き場に困るし・・
また、来年の自分の荷物増やすだけだし~。(^^;
賢明号のライダーは、きっと散々しもべ君をもてあそんでから、
土壇場であっさり抜く・・んじゃないかな~って、思ってました。
コケてもいいから、どんなオチが付くのかと、超わくわく♪していたのに。。
台無しですーー。
そうそう、レース前から鼻息の荒かった某○おちゃんちのKSRが、
PBKでいじってもらって、か~なり速くなった様です。
しもべ君の乗るチビ号に、坂で追突しそうになった・・って言われました。
抜かれた悔しさをバネに、来年は、速いマシン作りますよ~。(^0^)
あと、コトが後先になりましたが、色々とありがとうございました。
疲れてたのに、マシンとか大会とかの準備であまりお手伝いできなくて。
あの状況でタイム出せとか無理っすよ。
来年はエンジン速くして、体調完璧で望みましょう。
0.2秒平均であがれば、1位のチームがトラぶらなくても勝ててたみたいですから!
今気づいたんですけど、「台無し君」ってのは、一位をフイにしたってのと、その前の熱いバトルをフイにしたっていう、二つの意味があったんですね。
あのマシンで上り坂で抜かれないために、いろいろえげつないテクを駆使してたんですけど、それを使いまくるチャンスだったんだ…。
あああああっ、僕は大馬鹿だぁ~!