もう一つのレースにて・・

中井6耐

本当は、この事については、触れるべきかどうかを迷ったのですが・・、自分達の身近に起こった出来事として、自分達も決して甘く見てはいけない事だと思い、あえて触れる事にしました。
それは、山梨の耐久レースの、250ccレース中での出来事でした。


午後の耐久レースに備える為、みっちーがトランポの中でお昼寝をしていた時の事です。
レースは始まっているはずなのに、全体にレースが流れている様な気配がしない・・? 気にはなっていたものの、午後のレースに備えての体調管理が優先なので、見に行く事もせず車の中で休んでいました。
走る2時間前に食事を済ませる為、11時半に起き出して車の外に出てみると・・・、どうも、ただ事じゃない雰囲気・・。
「どうしたの? 何か有ったの?」
聞いてみると、一人倒れているとの事。
「クラッシュしたの?」 「いや、そうじゃなくて・・・」
最終コーナーだった為、ピットからは良く見える場所。 見ていた人もかなり多く、その人達の話によると・・、「一台のバイクがふらふらしながら走って来て、そのままコースアウトして、クラッシュ用のパットにぶつかってから倒れた・・」 との事でした。
誰かと絡んだ訳でもなく、転んでしまった訳でもなく、明らかにライダーに何かの異変が起きた・・としか、思えない様な状況・・。
クラッシュパットと自分のバイクの隙間で倒れてしまったまま、最初のうちは頭と手を挙げ、かすかに動きがあったものの、・・そのまま意識を失ったのか、全く動かなくなったそうです・・。
救護スタッフが駆けつけて、救護している・・。 ただならぬ雰囲気?! 単に意識が無いんじゃなくて、心肺停止している・・って事?!
その後、そのまま車に乗せられ病院へと向った為、どうなったのかは分からないまま、自分達のレースが始まって行くのですが・・・
レース途中でパトカーが来て、何人かの警察官が行き来する・・。
それが、何を意味する事か・・・。
表彰式の一番最後に、主催者の方からお話がありました。
「みなさんも、うすうす気付かれているとは思いますが・・、今日、午前中に有ったレース中に、倒れられた方がいます。 ・・本当に残念な事なんですが、極度の脱水症状により、お亡くなりになられました。」
9月だと言うのに、真夏の様な暑さでした。
よく、夏に運動している途中、熱中症で倒れられて、そのまま命を落とされた・・と言う話は耳にします。
実際、7月に開催した「中井ジムカーナスクール」でも、暑さで具合を悪くされてた方が居ました。 夏の熊谷の練習会でも、汗が止まって痙攣しかける状態になった人も見ています。
・・でもそれが、本当に死に至るのは、自分の中では「ニュースの中の出来事」の様な気がしてたんです。
仲間うちのイベントとは言え、今こうやって、スクールや耐久レースを開催している立場として、本当に甘く見てはいけないと言う事・・、そして、改めて「脱水症状」の恐ろしさについて、思い知らされるのでした。
レースを楽しもうとして集まった、同じ参加者の突然の死。 まさかとは思っていた事を、現実として聞かされる・・。 その衝撃に、しばらくは言葉を失ってしまいました。
最後に、参加者とスタッフ全員で、お亡くなりになられたその方に黙祷を捧げ、心よりご冥福をお祈りしました。

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コメント

  1. みっちー(@^^@) より:

    >YURI^ne-さん
    レースお疲れ様でした。
    情報ありがとうございます。 まだ、45歳だったんですね・・。 早過ぎる死に、本当に心が痛みます。。
    >たけちさん
    周囲の人から状況を聞いて、すぐ「たけちゃんは?何処?!」って探し回ったのですが・・、私もあと10分早く状況把握ができていれば・・と、悔やまれてなりません。 せっかく救急隊員が側に居たのに・・。
    暑い時期の耐久がスタミナ勝負になる事は分かっていたので、前の日から、塩分・水分・ミネラル分の摂取には特に気を付けていました。 でも、もっとそう言う知識に関しても、しっかり勉強しておく必要がありそうですね・・。

  2. たけち より:

    私も転倒したときを見ていましたが、まるさんの「やったー」の声につられて見たときは本人はタイヤバリアにもたれ掛かっていて肩で呼吸している状態でした。転倒した状況が分からなかったので転倒してどこかを強打して痛がってそういう呼吸をしているのかなと思いそのままだったのですがみっちーさんが私を呼びに来てその状況を聞いたとたん「そっちか」と思いすぐに探したのですが病院に向かったとのことでした。
    あそこですぐに近寄り心臓マッサージを始められたらと後悔しています。
    熱中症の症状 分類すると日射病・熱痙攣・熱疲労・熱射病に分けられます。
    この中でも熱疲労からは中症・熱射病は重症です。症状としては外見上は全身の紅潮、肌の乾燥、体温の高温です。
    予防としては、充分な水分補給(食塩水等)、
    高温多湿での環境下での作業(走行)をしないとのことです。
    尚、重症になると重症熱中症により血液が凝固し、それが心臓に詰まり心停止となるそうです。
    45歳とまだ若いのに。
    ご冥福をお祈りします。
    YURI^ne-さま
    耐久お疲れ様でした。今度一緒に走りましょうね。白糸サーキット誘ってくださいm(__)m
    みっちーさん
    自分の体調管理は自分でするしかないですよね。「まだ大丈夫」よりも「これはしないと」に切り替え楽しい趣味をエンジョイしたいですね。

  3. YURI^ne- より:

    みっちーさん、SLY耐久に参加された皆様
    週末は お疲れ様でした。
    亡くなった方の通っていたバイク屋さんの掲示板に詳しい情報が書かれていました。
    以下その文章です。
    みなさんに連絡致します。
    9/10 14:30ごろ MSUN死去しました。45歳でした。ご冥福をお祈りします。
    概要
    当日、スポーツランド山梨(SLY)にて、1時間耐久レースが開催、出場しておりました。
      9:30 練習走行
     11:00 本レース第1ライダーにて出走
     11:20 最終コーナーにて転倒
     11:25 救護活動するも 心肺停止に近い状態でした。
     12:00 韮崎市立病院へ 搬送中 心肺停止
     13:00 県立中央病院へ
     14:30 死亡確認
    死因    司法解剖の結果
     心臓内に血粒(血のかたまり)が入り込み血流がとまり、心臓が停止したもの。骨折打撲など いっさいありませんでした。
    9/12 18:00より通夜
    9/13 13:00より葬儀
       天候の悪い中 時間内に終わらないほどの、多くの方々に来て頂きありがとうございました。

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