せっかくなので、もう少し専門分野の話をしたいと思います。
今回は、技工物ではなくて「歯」の話。 時々、お茶の席とかでもする話ですが・・、最近は、ママさんライダーも増えているので、特に子供の歯について書いてみたいと思います。
「歯が丈夫になる様に・・」と、妊娠中にカルシウムを沢山摂られた方も多いと思いますが、実は歯胚と呼ばれる「歯の卵」が出来るのは、妊娠2ヶ月目なんです。 なので、歯の丈夫な子・・を望むのでしたら、この時期を逃してはいけません。
気付いたら3ヶ月だった・・なんて言うのは、・・・遅いです(^^;
それと、この時期に、お母さんが「テトラサイクリン」系の抗生物質を服用してしまうと、生まれてくる子の永久歯に着色ができてしまう事があります。 歯の色素に、薄茶色の帯状の横シマが残るんです。 これはもう、何をしても完全な白い歯には戻りません。 なので、薬の服用には、十分注意が必要です。
10歳までの子供の虫歯は、親の責任と言われます。 赤ちゃんのうちは、常によだれが溢れてますよね? この大量のよだれは、実は、口の中を清潔に保つ為にとっても重要な役割を果たしています。 常に、歯につく汚れを洗い流してくれているんです。
乳歯が生え、離乳食を摂り始め・・、成長と共によだれも減少して来ます。 実は、この時、一番注意が必要なんです。 今までは、唾液で守られていた乳歯が、沢山の危険要因にさらされる事になるからです。
乳歯が20本生え揃ったら、シーラント処理を施す事をお薦めします。 乳歯の奥歯は深い溝が入り組んでいて、この溝の中の「食べカス」を常に排除する事は、かなり困難。 そして大抵は、この溝から虫歯になってしまうのです。
シーラントとは、この溝をプラスティックで埋めてしまう処理なんです。 透明のプラスティックで表面コートする感じです。 これによって、食べ物が溝の中に入り込むのを防ぎます。
あとは、フッ素コーティング。 エナメル質が丈夫になって、虫歯になり難くなります。 これも、早い段階がベストです。 生えたての歯は、実はまだ、エナメル質が柔らかいのです。 つまり、フッ素の浸透率も高いのです。
勿論、保険は利かないので、自費扱いです。 歯医者によって価格設定が違いますが、フッ素で大体1000~1500円、シーラントは2~3000円だと思います。 最初は両方やっておいて、後は半年か1年毎にフッ素を塗り直していれば、なかり虫歯になる率も押さえられると思います
「どうせ乳歯は生え変わるんだし、永久歯になってから気を付けてあげればいい~」・・なんて、思う方も居ると思いますが、それは大きな間違いです。
永久歯は、乳歯の下から乳歯を押し上げる形で生えてきます。 それが、この乳歯が虫歯になってしまい・・、最悪、殆ど歯質がなくなってしまったら、永久歯は目安にするべき指標を見失い、ずれた場所から生えて来る可能性が生じます。
当然、歯並びが悪くなります。 歯並びが悪くなれば、歯磨きもし難くなってしまいますから、将来的に虫歯や歯周病などにも掛かり易くなってしまいます。
勿論、乳歯が虫歯にならなかったとしても、顎の大きさと歯の大きさの関係上、綺麗に並ぶ事が出来ない場合も多々有ります。 ・・・かなり乱れてしまってから、矯正をしようと思うと、高額な治療費を覚悟しなければなりません。。
大人の歯も、虫歯や歯周病などで欠損したまま放置すると、大変な事になって来ます。 歯は常に、上下左右の歯が有って、歯列全体のバランスを保っています。 それが噛み合う歯がなくなると、対合の歯はどんどん呈出して来ます。 つまり、噛み合う位置を求めて、背伸びを始めるんです。
隣の歯が無くなった場合も、同様に、前に向って後ろの歯が倒れ込んで来てしまいます。 寄りかかるお隣さんを探すのです。
奥歯が殆ど無くなって、それでもそのまま放置すると、終いには前歯の噛み合せが強くなって、どんどん出っ歯になって来ます。 そう・・まさに、「シェー!(おそ松君のイヤミ)」の様な状態です。。
余談になりますが、「親知らず」ってありますか? 現代人は顎も小さくなっているので、生えない人も多いのですが、もし4本生えている(しかも超~立派な歯が!真っ直ぐに!)・・・と言う人が居ましたら、結構、希少価値かもしれません。
人間が、まだ原始人(アウストラロピテクス)だった時代には、親知らずの後ろに、まだもう一本歯が有ったとか・・?!
人間は進化と共に、歯の数が減少傾向になって来ます。
つまり・・、そう・・・、親知らずが4本しっかり生えちゃってる・・って言う人は、どちらかと言うと・・、古いタイプの人間・・って事になっちゃうのかなぁ~ (笑)
<注意> 学説も治療の相場も、時代と共に変わって来たりする物なので、あくまでも参考と言う事で、お受け止め下さい。
コメント
別に気にしないで下さい。 名前なんて何でもいいんで(笑)
そう言えば、東さんちの双子ちゃんは、二卵性でしたっけ? だとすると、双子と言えどもそんなに似通ってはいない・・のかしら。 写真でしか拝見した事はないけれど、一度、お会いしてみたいな~♪
もうじき、一番下のお子さんも、歯が生え始める頃ですね! 頑張って下さいね♪
↓な、名前、間違ってる(汗)・・・すみません。
みーっちさま、
お返事ありがとうございます!お礼が遅くなってすみませーん!やっぱり、定期的に診察を受けるという事が大事なんですね! 我が家のふたごは、一人は全然怖がらずに口をあけるのに対して、虫歯がたくさんあるもう一人は、3人がかりで抑えないと..という大騒ぎなんです.でも、なんとか頑張って連れて行ってみようと思います。ありがとうございました!
>東さん(奥様)
進行止めの件、知り合いの先生に聞いてきました。
基本的に進行止めは、虫歯の進行をかなり遅らせる作用がある為、現状を維持できていれば削らないで済むそうです。
しかし、通常虫歯になって穴が開いたら、「そこを削って綺麗に埋める」・・が、一般的なのに対し、進行止めは「開いた穴はそのままで、虫歯をその場で食い止める」方法です。
・・つまり、破壊されたエナメル質(穴)はそのままなので、そこには奥歯の溝以上に汚れが溜まり易い事になってしまいます。
その汚れをきちんと掻き出してあげられて、定期的に進行止めの重ね塗りをしてあげれば、生え変わるまで削らずに済む・・との事でした。
ただ、前歯は通常一番虫歯になり難い場所で、ここが虫歯・・という事は、かなり口腔内のプラークコントロールが出来ていない・・と言う目安に・・。
特に2~3歳であれば、生え変わるのは当分先だし・・、よほど気を付けてあげないと、現状維持は難しい・・と、言われました。
3~4ヶ月毎の検診と、進行止めの塗り直しは必須だそうです。
進行止めで食い止められている場合でも、女の子のお母さんなんかは、「七五三の記念写真にこんな黒い歯は残したくない」・・と、強引に治療をお願いしてくるケースも多いそうです。
ある程度、年齢が行ってくれば、治療に対する恐怖心も変わって来るのでしょうが、あまり幼いうちだと、そもそも治療という物に耐えられませんよね・・。
そういう意味では、進行止めは、「ある程度、削って治療が出来る年齢に達するまで、痛くなるのを先送りさせる」役割を、果たすのかもしれません。
こんにちは、しのぶっちさん。
口腔外科には、抜歯を得意とする専門の先生が居る訳ですから、そんなに恐がる事はないですよ。(^^) それでも骨に埋まったまま真横とか向いていたりすると・・・ちょっと大変かもしれませんが。。
左上だけ抜いて、対合の左下が噛み合う歯のない状態で残っている様でしたら、汚れが付き易くなっちゃので、早めに抜いてあげた方がいいんですよ。 細菌の巣になっちゃうと、他の歯にも悪影響を及ぼしますので・・。
こんにちは!
歯の話、とても参考になりました!
カッツはもう少しで、2回目のフッ素に行く時期です。旦那にも、こどもの虫歯は親の責任だから、しっかりやって欲しいと言われてます。でも、磨くのは私(苦笑)旦那はしません。。。
そして、親知らず、私4本ありました。今は左上を抜いたのみで、3本残ってます。今のところ痛みは無いのでほっておいてるんですが。やばいですかね?しかも変な生え方してるから口腔外科に行ってねと言われたことが。うぅ。。。痛そうでイヤなんです(涙)
>しんさん
こんばんは。 しんさんも、病院関係者でしたか~。
歯の形って、実は男性と女性とで、形態の特徴に差があるんですよ(^^) 仕事で受け取る歯の模型を見て、それが男性か女性か、あと、何歳位の人かとか、ある程度察する事が出来ます。
一般の人から見ると、不思議に思えるかもしれませんが、例えば「手」を見て、それが男性か女性か、そして何歳位か・・、これだったら普通の人でも察しが付きますよね。
歯も、それと似たような感じです。
あと・・、大人だって虫歯になって歯を削られるのはイヤな物。 ましてや子供が、生まれて初めて歯を削られる時の恐怖って、想像を絶する物だと思うんです。
一度恐い思いをしちゃうと、もう二度と行きたくない! 歯医者さんなんか大っ嫌い!! ・・って、なってしまうのも当然ですよね。
なので、虫歯にならないうちに、歯科検診を受ける事が大事なんです(^^) 優しい衛生士さんとかが、歯をピカピカに磨いてくれると思います。
大人だって、自分の歯がつるつるピカピカになったなら、それは気持ちいいですよね!
ある程度の年齢であれば、歯磨き指導もやってくれると思います。
染め出し・・って言って、赤い色素を歯に塗って、うがいをすると、汚れが残っている部分だけが赤く染め出されるんです。 そういう所の磨き方とか、歯間ブラシやデンタルフロスの使い方など、個々に指導してくれますよ(^^)
ここでははじめまして。
CB13のプラ仏のしんです。
気になる話題が出てきているので失礼します。
私は病院職員で、なんとなく同じ匂いがしました。
で、最近私の前歯が欠けたり、虫歯(疼痛無し)だったりで、10年ぶりに歯科受診しはじめました。
病院と違って混合診療なので迷いますよね。
私は親知らずは2、3本抜いたと思ったのに、また2本くらい生えてきているらしいです。
歯科医曰く、8本生えることもあるからってことらしいです。
子どもが3人いるんですが、歯質?歯の形?がやはり違いますね。
子供の身体の検診だとなんとなく行っていることが仕事柄分かるのですが、
歯科検診だと、どうしたらいいのか分からなかったのですが、今度機会見てフッ素コート等やってみようと思いました。
ありがとうございました。
こんばんは、東さん&奥様
実は、私も子供の頃から多かったんです・・虫歯。 親自身が結構、歯が丈夫だったせいで、そんなに虫歯になるなんて思わなかったみたいです。 だから、シーラントもフッ素処理も、やってもらった記憶はないんです。
進行止めですが、エナメル質のみの虫歯の場合に用いられ、虫歯を象牙質まで進行させないものであると認識しています。 なので、現状を維持できれば、多分そのまま削らなくてもいいんじゃないかと思いますが・・。
ただ、いい加減な事を答えてしまうといけないので、今度、知り合いの先生か衛生士さんに聞いてきます。 来週(末)になってしまうかもしれませんが、少し待っていて下さい。(^^)
旦那からこのURLおくってもらって早速読みました.私自身子供の頃からずーーっつと歯医者に通っていて(現在も)子供たちには同じ思いをさせたくないと思っています.おすすめのシーラントとフッ素は上の子供たち2人はやってますが、その下二人はまだ...というより、まだ2歳なので、初めて歯医者に行った時に二人のうち、ひとりが大アバレして大変でした!しかもその大変なほうが、前歯がほとんど虫歯になっていて、進行止めの薬を塗っているので、お歯黒状態です....(笑)で、質問なのですが、この進行止めを塗っているととりあえず、進行しないのでしょうか?それとも、とりあえずの治療なので、やはり時期を見て、虫歯は削らなければならないのでしょうか・・?
ちなみに、私はとっても古い人間のようで、親知らずは4本ともまっすぐ生えました!でもそのうち2本抜きました...(虫歯になったので)残る2本のうち1本もかなり大きな虫歯なので、先生にはいずれ抜きましょうと言われています.
なーるほど。妻のメールにこのブログのURLおくっとこっ
と。ぼくは親知らす3本残っています。抜いたのは右上1
本だけ。で右下はまだはえてません。レントゲン写真でみ
ると埋まっているのがわかります。