車両盗難・2

バイクの話

盗まれたリード90もモンキーも共に走行500km、新車で買って1年未満の車両でした。 「新しいバイクは狙われる・・。普段の足はボロに限る!」と、そう思ったみっちーは、実家で処分しようとしていた赤いDioを貰って来て、直して乗る事に致しました。
みっちーの普段の足として甦った「赤Dio」ちゃん。 今時の原付に比べれば加速も悪くボロだけど、盗まれる心配をしなくていいのが、何と言っても一番♪ って、・・そう思っていたんです。。


それは、仕事帰りにスーパーに寄って、手荷物いっぱいで帰って来た金曜の夜の事でした。 その週末は大会遠征の予定があり、その支度もしなければならず、「早く夕飯作らなきゃ~、出掛ける準備も始めなきゃ~」と、バタバタ状態。 いつもの場所にDioを止めて、部屋に戻ったのでした。
週末のイベントも無事に終わり、月曜日、仕事に行こうとした時の事、Dioの・・・鍵が無いんです。 部屋中くまなく探しても・・見当たらず、・・もしかしたら金曜日、部屋に上がって来る間に落としたりしたのかなぁ~?と、探しがてら何気にDioに目を向けると・・・無いんです! えっ? 今朝まで確かに有ったはず!! 「やられたぁ~~!!」
バイクの側で鍵を落として、タチの悪いのに拾われたのかも・・。 探した所で無駄な事は分かっていたけど、居ても立ってもいられなくて、とりあえずゴリで近所を探し回る事にしました。
「ダメだったら、警察に盗難届けを出しに行こう・・。」・・と、ちょっとムッとしながらも何気にバイクに目をやると・・、赤い・・・Dio?? えっ?? 振り返ってナンバーを確認すると、紛れもなくみっちーのDio~~!!!
どんなに狭い裏道だろうと、こういう時のUターンは驚く程に迅速です。 まぁ、ゴリだしね。 とりあえず、後をつけて・・、止まった所で警察に通報してやる~~と、みっちー、金髪にぃーちゃんの追跡を始めました。 最近の子は恐いから、下手に絡んで刺されでもしたら危ないので、とにかくバレない様に・・こっそり・・・追ってたはず・・なのに。。
・・Dioちゃんを平然と乗り回している後姿を見ていたら、妙~にムカついて来たんですよね~。 その怒りが勝手に右手に表れていて・・、気付いたら「追跡」とは呼べない距離? 表現を変えれば「煽っていた」のかもしれない。。(^^;
気配に気付いたにぃーちゃんも、必死になって逃げ始めます。 ・・クネクネ道から土手に出て、進入禁止の遊歩道まで・・、中学校の校舎の周りをDioを追いながら叫ぶみっちー 「どろぼぉぉぉーーー!!どろぼぉぉーー!!」
最高速が10キロ以上違うので、直線なら絶対にDioに敵わないゴリちゃんです。 にぃーちゃんだって、目の前の直線をそのまま走れば、楽に振り切れるはずなのに、こういう時に限って行くのは、みっちーの勝手知ったるクネクネ道。 直線で離された距離はコーナーであっという間に追い詰めます♪ 「ふふっ。。こんな所でみっちーから逃れようだなんて、甘いんだよっ!」 ・・と、言ったか言わないかは知りませんが(^^;
最終的に袋小路に追い詰められたにぃーちゃんは、Dioを投げ捨て裏山の竹やぶの中に必死に逃げて行きました。 半分腰が抜けていたあの後姿から想像するに・・、多分相当恐かったのでしょう。。 ・・そしてDioには、やっぱり鍵が付いていました。(^^;
無事に戻って来たDioちゃん♪ しかし、その喜びは束の間で、数日後に再び盗まれてしまうのでした。 盗まれた時と同じ敷地に止めてたから、多分それを見つけたにぃーちゃんの仕返しかも・・・。 かなり諦めモードになり、今度は探す事もせず、とりあえず警察に盗難届けだけ出しておきました。 しょんぼり。。
仕方がないので、箱入りゴリちゃんを通勤バイクにしたものの、常に「盗まれる」と言う事にビクビクしながら乗っていました。
それから1年近く経ったある日の事です。 1本の電話が掛かって来ました。 「○○警察ですがー、盗難届けの出ているバイクが発見されました」 それは家から10キロちょっと離れた所だったのですが、駅前に放置されている状態を引き上げて来て下さったとの事でした。 「取りに来て頂けますか・・? ただ、ちょっと乗れる状態じゃないんですが・・」
すぐトランポで引き上げに向いました。 とりあえず原型は留めていたものの、エアークリーナーボックス周りは無くなっていて、マフラーには穴が開けられ爆音仕様に・・。 鍵も壊され、エンジンは当然掛からず、直すとなるとちょっと大変な状態でした。
それでも、帰って来たDioちゃんをそのまま見捨てる気にはなれず マフラーの穴を塞いで・・、キャブ掃除して、無くなった部品を購入して・・、復活させてあげました。
もう諦めていただけに、何だか凄く嬉しくて・・、嬉しかったんです・・けども・・、その喜びは僅か数日で・・散りました。
ボロだから盗まれ難いという考えは甘くって、最新型の原付は色々と盗難対策が施されてるから盗み難く、年式の古い物は鍵も簡単に壊せるし、すぐに直結でエンジンも掛かるしで、盗むのにはもってこいのバイクなのでした。
またしても、駐車場から姿を消してしまったDio・・。 探しても見つからず、また盗難届けを出すはめに。。 せっかく見つかって、あんなに頑張って直してあげて、やっと走り出したのに。。 もう、気力もすっかり失せていました。
Dioが消えた3日後の事。 バイク屋のメカさんから電話が掛かって来ました。 「Dio盗まれたでしょ?」 「え??どうして?」 「今、目の前にある」 そう、メカさんの通勤ルートの道端に乗り捨てられてあったのでした。 修理は半分ショップにお願いしていたので、メカさんにしてみれば、自分が先日直したバイクだった訳で、一目でみっちーのバイクだって気付いたそうです。
またしても鍵は壊され、再び直す事になり・・、それでも、見つかってくれた事には素直に嬉しく思いました。
もう、同じ場所に置く事が怖かったので、車用に借りていた駐車場に置かせてもらう事にしました。 大家さんの庭先の駐車場だし、ここなら安心♪と思ったのですが、、それから半年余り経ったある日の事、大家さん宅のDioと一緒に、みっちーのDioもその駐車場から消えたのでした。。
「3回盗まれ、3回出て来たDioだもの、きっとまた帰って来るよ・・ 」 そう慰められていましたが、予想通り?一週間後、地元の警察から 「発見されました」 との電話が入りました。 この時は、どこも壊される事もなく、そっくりしたまま林の中に放置されてて、大家さん宅のDioも一緒に見つかりました。
数々の波乱を乗り越えて来たDioも、3回メーターが回った頃にはエンジンが止まる様になって来たので、新型Dioにバトンタッチを致しました。
他のバイクは盗まれても見つかる事は無かったのに、4回盗まれ4回見つかった赤Dioちゃんとは、何だかとっても不思議な縁を感じました。

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コメント

  1. みっちー(@^^@) より:

    ドロボー追跡は・・当時もみんなに笑われました。(^^;
    盗まれ続けていた時は、凄く辛かったんですけど、今となってはそれも含めて笑える思い出になってます。(^^)
    でも・・、もう盗難は懲り懲りですけど・・。

  2. milky より:

    本当に 瞬時に盗まれてしまうんですね。
    これほど 何度も盗まれたのって 聴いた事がないですし また4回も戻ってくるなんて 奇跡に近いですね@@
    みっち~さんのドロボー追跡が容易に想像できてしまい すみません・・笑えてしまいました^^;

  3. みっちー(@^^@) より:

    自分で思い出しながらも・・、よくまぁここまで続いたもんだ・・と思います。
    盗む価値があるとは思えない、古~いDioなんですけどね~。

  4. たにお より:

    追跡はさすがですネ!、多分逃げ切れると
    思ったおバカなにーちゃんは
    怒り爆発のみっちーさんに恐れを・・
    うんうん・・よく分かりますよ

  5. =☆東 春平 より:

    う~ん、すごすぎる・・・

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